Fedoraとは?RHELやCentOSとの違いも解説

Fedoraは、Redhat社が展開するLinuxディストリビューションの1つです。

Redhat社は同じくLinuxディストリビューションとして「RHEL(RedHat Enterprise Linux)」や「CentOS」も展開しています。

本記事では、Fedoraの概要や特徴とともに、RHEL、CentOSとの違いについても解説します

その他のLinuxディストリビューションについては、以下の記事で詳しく解説しています。

LinuxVPSで利用するなら
ミライサーバー

\ 2週間無料でお試しできます! /
VPSを使ってみる

Fedoraとは

Fedoraの概要

Fedoraは、LinuxベースのOSで、オープンソースソフトウェアです。

Red Hat社がスポンサーとなっており、世界中のコミュニティによって開発されています。

また、その技術はRed Hat Enterprise Linux (RHEL) の基盤ともなっています。

Fedora無料で利用できるだけでなく、ユーザーは自由にソフトウェアを使用、変更、配布が可能です。

さまざまな用途向けに提供されており、デスクトップユーザーからサーバー管理者まで、幅広いユーザーに利用されています

Fedoraの特徴

Fedoraには、以下のような特徴があります。

  • 最新技術をいち早く導入

RedHat社は、Fedoraで積極的に新機能を取り入れ、十分な試験を行った後に安定版をRHELに含めるという方針をとっています。

そのため、新しいカーネルバージョン、最新のデスクトップ環境、開発ツールといった最新のLinuxテクノロジーをいち早く導入することで知られています。

これにより、最先端の技術を試したいユーザーや開発者にとって魅力的な選択肢となっています。

  • 幅広いハードウェア対応

Fedoraは様々なハードウェアプラットフォームをサポートしています。

そのため、古いハードウェアから最新のハードウェアまで、幅広いデバイスで利用でき、多くのユーザーにとってアクセスしやすいシステムとなっています。

  • 安定性が高い

Fedoraは、安定性セキュリティを重視しています。

定期的なアップデートにより、セキュリティパッチやバグ修正が行われ、システムの安定性が保たれます。

これにより、ビジネス環境や重要な作業にも信頼して使用できます。

  • Red Hatを母体にしておりユーザー数が多い

FedoraはRedHatを母体にしているだけでなく、世界中に広くユーザーを持っています。

オンラインコミュニティが活発で、サポートや情報交換が行われていることにより、様々な問題に対する解決策が共有されやすくなります。

  • リリースサイクル

Fedoraは約6ヶ月ごとに新しいバージョンがリリースされます。

これにより、常に最新の機能や改善が追加され、ユーザーは最新の状態を保つことができます。

2023年11月現在、バージョン39がリリースされました。

  • さまざまな用途に利用できる

Fedoraはデスクトップ用途からサーバー、クラウド、IoTまで、幅広い用途に対応しています。

これにより、様々なニーズに応じた利用が可能となります。

Fedoraの動作環境

Fedoraの最小システム構成は、以下のとおりです。

    • 1GHzのプロセッサ
    • 1GBのRAM
    • 10GBのハードディスク容量

最小システム構成は非常に小さく設定されており、古いコンピューターでも動作することは可能です。

ただし、より快適に利用したい場合は、これ以上のスペックが推奨されています。

推奨システム構成は、以下のとおりです。

    • 2GHz以上のプロセッサ
    • 4GB以上のRAM
    • 40GB以上のハードディスク容量

これにより、より多くのアプリケーションの同時実行や、より高速なシステム応答が期待できます。

\ 2週間無料でお試しできます! /
VPSを使ってみる

FedoraとRHELの違い

ここでは、FedoraとRHELの違いについて紹介します。

 FedoraRHEL
開発目的最新技術の採用企業環境の安定性と長期サポート
リリースサイクル約6か月ごと数年に1度
サポート無料
13ヶ月(2世代後のリリース+1ヶ月)のサポート
コミュニティが主
有料
フルサポート5年+メンテナンスサポート5年+2年の延長ライフサイクルサポート
専門的なサポートやセキュリティアップデート
ターゲットユーザー個人ユーザー、開発者企業、商用サーバーの利用
技術基盤最新技術のテスト最新技術の安定版

FedoraとRHELはそれぞれ異なるニーズに対応しているため、使用目的に応じて適切なディストリビューションを選択することが重要です。

以下、詳細を解説します。

開発の目的

FedoraとRHELは、開発の目的が異なります。

Fedora最新のオープンソース技術を採用し、コミュニティ主導で開発されることに重点を置いています。

一方でRHELは、企業環境での安定性長期サポートを重視しており、ビジネスクリティカルな用途に適しています。

リリースサイクル

Fedoraのリリースサイクルは約6ヶ月ごとで、常に新しい技術や機能が追加されます。

これに対してRHELは、数年に一度のリリースサイクルを持ち、各リリースは長期間にわたってサポートされます。

これにより、RHELはより安定した環境を提供し、企業ユーザーに適した選択となります。

サポートとコスト

Fedora無料で利用でき、コミュニティによるサポートが主です。

通常、新しいバージョンがリリースされると、13ヶ月(2世代後のリリース+1ヶ月)のサポートが提供されます。

一方、RHEL有料のサブスクリプションモデルを採用しており、専門的なサポートセキュリティアップデートが提供されます。

通常、メジャーバージョンのリリースごとに10年以上にわたるサポートが提供されます。

企業が長期的なサポートとセキュリティを求める場合、RHELが適しています。

ターゲットユーザー

Fedoraは最新のLinux技術に興味がある個人ユーザーや開発者に適しています。

一方、RHELは企業環境や商用サーバーでの使用を目的としており、安定性と長期サポートが必要なビジネスユーザーに最適です。

技術的な基盤

FedoraはRHELの開発におけるテストベッドとして機能し、新しい技術がFedoraで先に導入され、その後RHELに統合されることが多いです。

このため、Fedoraは最新技術の実験場としての役割を果たし、RHELはその成果を安定した形で提供します。

\ 2週間無料でお試しできます! /
VPSを使ってみる

FedoraとCentOSの違い

ここでは、FedoraとCentOSの違いについて紹介します。

CentOSについては、「CentOS Stream」ではなく、広く利用されている「CentOS7」「CentOS8」を対象としています。

 FedoraCentOS
開発目的最新技術の採用安定版を無料で提供
リリースサイクル6か月ごとRHELのメジャーリリース後
サポート無料
13ヶ月(2世代後のリリース+1ヶ月)のサポート
コミュニティベースのサポート
無料
コミュニティベースのサポート長期的なセキュリティアップデート
※CentOS7は2024/6/30サポート終了予定
※CentOS8は2021/12/31サポート終了済
ターゲットユーザー個人ユーザー、開発者コストを抑えたい企業、個人
技術基盤最新技術のテスト高い安定性・可用性

開発の目的

FedoraとCentOSは、それぞれ異なる開発目的を持っています。

Fedora最新のオープンソース技術の採用とコミュニティ主導のイノベーションに重点を置いています。

一方、CentOSはRHEL(Red Hat Enterprise Linux)をベースにしており、その安定版を無料で提供することを目的としています。

CentOSRHELと高い互換性を持ちながらも、コストを抑えたい企業や個人に適しています。

リリースサイクル

Fedoraのリリースサイクルは約6ヶ月ごとで、常に新しい技術が導入されます。

対照的に、CentOSはRHELのリリースに基づいており、RHELの新しいメジャーリリース後にアップデートされます。

これにより、CentOSはより安定した環境を提供し、長期的なサポートを求めるユーザーに適しています。

サポートとコスト

Fedoraは無料で利用でき、コミュニティベースのサポートが提供されます。

一方、CentOSも無料で利用できますが、RHELに基づいているため、より安定した環境と長期的なセキュリティアップデートが特徴です。

ただし、CentOSは商用サポートが提供されていない点が異なります。

また、CentOS7と8についてはサポートの終了が予定されている点にも注意が必要です。

CentOSのサポートについては、以下Winserverのコラムで詳しく解説しています。

Winserver:CentOS 7のサポート期限について。移行は計画的に。

Winserver:CentOS 8のサポート終了について。課題と代替手段を解説

ターゲットユーザー

Fedoraは最新のLinux技術に興味がある個人ユーザーや開発者に適しています。

一方、CentOSはRHELの安定性と互換性を求めるが、コストを抑えたい企業や個人に適しています。

特に、商用サポートが必要ない場合のサーバー用途に多く利用されます。

技術的な基盤

Fedoraは最新の技術をテストし、イノベーションを推進する役割を持ちます。

一方、CentOSはRHELの安定版をベースにしており、RHELとの高い互換性を持ちながらも、コストパフォーマンスに優れた選択肢を提供します。

これにより、CentOSは安定した環境を提供し、ミッションクリティカルなプラットフォームでも利用できます。

\ 2週間無料でお試しできます! /
VPSを使ってみる

まとめ

今回はFedoraについて解説しました。

FedoraはRed Hat Enterprise Linux (RHEL) の基盤ともなっているオープンソースのOSです。

ワークステーション、サーバー、IoT、クラウド向けなどさまざまなタイプが提供されており、幅広い用途に対応しています。

同じくRed Hat社がスポンサーとなっているRHELおよびCentOSとは、目的やサポートなどの観点で違いがあるので、その違いをしっかり理解しておきましょう。

UbuntuをVPSで利用するならミライサーバー

ミライサーバーは、アシストアップ株式会社が提供している、Unix系サーバーに特化したホスティングサービスです。

ミライサーバーのVPSでは、高速処理が可能なSSD全プランに搭載しています。

OSは、UbuntuDebianAlmaLinuxなどの豊富なラインアップから選択することができます。

2週間無料トライアルを実施しておりますので、まずはお気軽にお試しください。

▼ミライサーバーについてはこちら▼Unix系OS専門のホスティングサービス「ミライサーバー」

プランの選択でお困りの場合は、ぜひ一度お問い合わせください。

お問い合わせはこちら

VPSなら「ミライサーバー」

・全プランSSD搭載
・2週間無料

▶ ミライサーバーを無料で試す

関連記事

特集記事

TOP