高速かつセキュアなCMS実行環境として注目されている「KUSANAGI」。
一般的なLAMP環境よりも高速・セキュアな環境を実現し、Webサイトにおける多くの課題を解決します。
本記事では、KUSANAGIの仕組みと特長を詳しく解説します。
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目次
KUSANAGIとは
KUSANAGIの概要や仕組みについて解説します。
KUSANAGIの概要
「KUSANAGI」とは、プライム・ストラテジー社が提供するパッケージサービスで、Webシステムを高速に処理できるように最適化されたサーバー環境です。
仮想サーバーイメージまたはDockerコンテナイメージとして提供されており、仮想環境だけでなく国内外の主要クラウド上でも利用できます。
Dockerコンテナについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
KUSANAGIは、OSからApacheやWordPress、MySQLといったWebシステム構築に必要なものがすべて含まれており、かつ高速に動作するよう設定されています。
そのため、一般的なLAMP環境(Linux+Apache+MySQL+PHPで構成されたWebシステム)よりも高いパフォーマンスを発揮します。
標準のLAMP環境 (*2) と比べ、ページキャッシュ使用時に約2,330倍の、ページキャッシュ非使用時に約20倍の高速化を実現します。
引用:https://kusanagi.tokyo/about/
また、セキュリティに強いという点も特長です。
企業や大学などの大規模Webシステムでの利用を想定されており、多くのセキュリティ機能が標準で備わっています。
KUSANAGIは世界中のサーバーで利用されており、数多くの実績があります。
世界34カ国251リージョン、国内外の主要な28プラットフォームでご利用可能です(2022年12月現在)。
累計稼働台数は7万台を超えています(2023年2月現在)。
引用:https://kusanagi.tokyo/about/
KUSANAGIの仕組み
KUSANAGIは、Webサイト向けに最適化された仮想サーバーイメージです。
必要なソフトウェアや設定がすべて備わっている状態で提供されます。
KUSANAGIは、WebサーバーやWordPressなどのCMS、データベースに至るまで、細かな高速化設定が数多く調整されています。
また、KUSANAGI専用のプラグインや高速化モジュールなども実装されており、通常のWebシステムよりも高速に動作します。
KUSANAGIの仮想サーバーは、多くのプラットフォームに対応しています。
AWSやGoogle Cloud、Microsoft Azureなどの主要クラウドサービスはもちろん、VPS向けの仮想サーバーイメージも用意されています。
KUSANAGI導入のメリット・デメリット
続いて、KUSANAGI導入のメリットやデメリットを紹介します。
KUSANAGI導入のメリット
- 最適化された高速な環境を利用可能
KUSANAGIの最大の特徴でもあるパフォーマンスは世界最速級と言われています。
ページキャッシュ非使用時でも1秒当たりの同時リクエスト約200超、ページキャッシュ利用時では約23,000超の処理速度を実現します。
標準のLAMP環境 (*2) と比べ、ページキャッシュ使用時に約2,330倍の、ページキャッシュ非使用時に約20倍の高速化を実現します。
引用:https://kusanagi.tokyo/about/
単純にCMS環境を利用したいのであれば、LAMP環境やWordPressは無料で利用できるため、コストをかけずに自分自身で構築できます。
しかし、高速化するための細かな設定を自分自身で試行錯誤しながら行うのは困難です。
KUSANAGIは、設定もすべて最適化された状態で利用できるため、チューニングを行わずとも高性能な環境が利用できます。
- 高いセキュリティ
Webサーバーとなると外部からの攻撃が気になるところです。
KUSANAGIは、ビジネスに必須とされるセキュリティ機能が標準で実装されているため、高いセキュリティを誇ります。
たとえば、プラグインやテーマ、WordPressの自動更新機能のほか、WAF(Web Application Firewall)や脆弱性スキャンツールなども備わっています。
WAFについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
- 無料で利用可能(法人は有償)
KUSANAGIは、個人向けの利用であれば無償で利用できる「無償版」があります。
個人で使用したい方や、KUSANAGIの評価を行いたい方は、こちらを利用するとよいでしょう。
法人向けには、有償版の「Business Edition」「Premium Edition」があります。
それぞれに各種モジュールアップデートや最新版WordPressに対する動作保証などが受けられます。
KUSANAGI導入のデメリット
- 導入や初期設定のためにある程度の知識が必要
KUSANAGIを導入するためには、初期設定が必要です。
これには鍵ファイルの設定やLinuxの設定、WordPressやデータベースの設定などが含まれます。
WordPressのデフォルトの設定とは一部異なるため、トラブルが起こることもあります。
これらの導入やトラブル対応を自力で行うための、ある程度のスキルが必要です。
- 移行が大変
レンタルサーバーやクラウドサービスの変更などにより、KUSANAGIを移行するとなった場合も、通常のWordPressとは異なるため作業が大変です。
また、移転先となるVPSやクラウドサービスも、KUSANAGIに対応しているプラットフォームでなければなりません。
移行作業については公式サポートをはじめ、KUSANAGIの移行支援サービスを提供しているものもあるため、そちらの利用を検討するとよいでしょう。
KUSANAGI導入時の注意点
KUSANAGIは大変便利ですが、導入時に注意しなければいけない点がいくつかあります。
ここでは、導入時の注意点について解説します。
テーマやプラグインによっては影響のある場合がある
WordPressにプラグインやテーマをいれて、自分好みにカスタマイズしている人も多いでしょう。
これらの機能がKUSANAGIの機能と競合してしまい、トラブルが起きる可能性があります。
また、KUSANAGIに実装されているセキュリティの設定で外部からのファイルの更新を制限していることにより、更新ができないなどのケースも起こりえます。
このような場合、KUSANAGIの設定を見直すなどの調整が必要です。
運用・保守は自身で行う必要がある
構築後の運用・保守は自分自身で行わなければなりません。
KUSANAGIは、運用・保守のためのツールがないため、コマンドをつかっての操作が必要です。
導入時と同様、コマンドでの操作には、ある程度のスキルが必要です。
全くの初心者の方は、トラブル発生時の対応が困難になります。
Linuxのコマンドについては下記ページにまとめているので、苦手意識のある方はこちらの記事をご覧ください。
2022.12.01
基本のLinuxコマンド集。目的別に紹介します【初心者必見】
GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)で直感的に操作できるWindowsに比べ、Linuxはコマンドを使用するCUI(キャラクタユーザ...
まとめ
今回は、超高速CMS実行環境「KUSANAGI」について解説しました。
KUSANAGIは、Webサイトに最適化された実行環境であり、非常に高いパフォーマンスとセキュリティに優れているという特長を持っています。
多くの環境で利用されている実績もあるので、Webサイトの処理速度に課題を感じている人は、有効な選択肢の1つとなるでしょう。
一方で、KUSANAGIは細部まで調整されているため、一部テーマやプラグインの導入やカスタマイズ、移転が難しい点などの注意点があります。
これらの注意点も意識して、導入するかどうかを検討してくださいね。
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