Dokkuは、Herokuと同様にアプリケーションを簡単に開発・公開できるプラットフォームです。
無料で利用できるうえ、Dockerを基盤とした柔軟なカスタマイズが可能であるため、Herokuの代替方法として近年注目を集めています。
本記事では、Dokkuの基本的な特徴や、Herokuとの違いについて詳しく解説します。
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2025.02.13
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目次
Dokkuとは
Dokkuの概要
Dokkuは、オープンソースのPaaS(Platform as a Service)ソリューションで、Herokuのような機能を提供する軽量なアプリケーションデプロイツールです。
2013年に Jeff Lindsay によって開発され、シンプルさと使いやすさを重視して設計されているのが特長です。
特に個人開発者や小規模プロジェクト向けに、複雑なインフラ管理を必要とせず、アプリケーションの開発に専念することができます。
Dockerコンテナ技術を基盤としており、様々な言語やフレームワークに対応しています。
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Dokkuの特長
・コスト効率の良さ
Dokkuはオープンソースソフトウェアであるため、無料で利用できます。
これは、特にHerokuのような有料のPaaSサービスから移行するユーザーにとって、大きなメリットです。
さらに、安価なVPSやクラウドプロバイダー上で動作するため、コストを抑えながら高機能なPaaS環境を構築できます。
・フレキシブルなデプロイ方法
Dokkuは、Git PushやDockerイメージを使用してアプリケーションをビルドし、独立したコンテナで実行します。
この柔軟性により、開発者は自分の好みに合わせたデプロイ方法を選択できるようになります。
・プラグインシステムによる拡張性
Dokkuはプラグインシステムを提供しており、任意の言語でプラグインを書くことができます。
これにより、既存の機能に加えて、必要な機能を自由に追加することが可能です。
例えば、データベースサポートやカスタムドメイン設定など、多様なプラグインを利用して環境をカスタマイズできます。
・シンプルな管理インターフェイス
Dokkuは、CLIで、直感的な操作で管理できます。プラグインを利用することでWebダッシュボードも利用可能であり、GUIでの操作も可能です。
・Herokuからの移行が容易
DokkuはHerokuと同じBuildpackを利用できるため、Herokuからの移行が容易です。
Herokuは有料のPaaSサービスであり、移行を検討しているユーザーにとって大きなメリットです。
以上により、Dokkuは開発者や企業にとって、効率的かつコスト効率の高いアプリケーション管理プラットフォームとして広く利用されています。
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DokkuとHerokuの違い
Herokuは、アプリケーションを簡単に開発・公開できるクラウドプラットフォーム(PaaS)で、Dokkuと似たサービスです。
DokkuとHerokuの違いを紹介します。
サービスの提供方法
Herokuはクラウドベースのフルマネージドサービスとして提供され、インフラストラクチャの管理が不要です。
一方、Dokkuは自身のサーバーにインストールして使用する必要があります。
Herokuでは複数のリージョンからサービスを選択できますが、Dokkuは基本的にシングルサーバーでの運用を前提としています。
ただし、Dokkuは独自サーバーで運用できるため、データの所在地や処理性能を完全にコントロールすることが可能です。
利用料金
Herokuは月額および従量制の課金モデルを採用しており、使用するリソースに応じて料金が発生します。
一方、Dokkuそのものはオープンソースソフトウェアとして無料で利用できます。
ただし、Dokkuの場合はサーバーのホスティング費用が別途必要となるため注意が必要です。
一般的に、小規模から中規模のプロジェクトではDokkuの方がコスト効率に優れています。
管理方法
Herokuが提供する直感的なWebインターフェースに対し、Dokkuはコマンドラインインターフェース(CLI)を中心とした管理です。
ただし、Dokkuはプラグインを利用することでWebインターフェースでの管理も可能です。
Herokuではプラットフォーム側で多くの管理タスクが自動化されていますが、Dokkuではサーバーのメンテナンスやスケーリング、バックアップなどを自身で管理する必要があります。
セキュリティ
Herokuはサービス提供ベンダーが包括的なセキュリティ対策を提供し、コンプライアンス認証も備えています。
Dokkuの場合、セキュリティ設定はユーザー管理者の責任となりますが、より詳細なカスタマイズが可能です。
また、独自サーバーでの運用により、データの所在地や通信経路を完全にコントロールできる利点があります。
拡張性
Herokuは水平スケーリングが容易で、複数のサーバーにまたがる大規模な運用が可能です。
一方、Dokkuは基本的にシングルサーバーでの運用を想定しているため、大規模なスケールアウトには適していません。
ただし、プラグインシステムを通じて機能拡張が可能で、必要な機能を柔軟に追加できます。
また、Dockerベースのアーキテクチャにより、コンテナレベルでのリソース管理が可能です。
これまでの内容をまとめると、以下の表のとおりとなります。
Dokku | Heroku | |
サービス提供形式 | ユーザーがVPSやクラウドを選択 | クラウド |
デプロイ方法 | Git push Docker Image | Git push Heroku CLI |
利用料金 | 無料 (サーバーホスティング費用が必要) | 有料 |
管理方法 | CLI (プラグインでWebダッシュボード利用可) | CLI Webダッシュボード |
セキュリティ | ユーザーが管理 | サービス提供ベンダーが管理 |
拡張性 | プラグインを利用 | Herokuアドオンを利用 |
スケーリング | 手動(コンテナレベル、外部ツールで拡張可) | 自動 |
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Dokkuのセットアップ手順
Dokkuはシングルサーバーでの運用を想定しているため、VPS(Ubuntu Linux)を利用した手順を紹介します。
Dokkuのインストール
インストール手順は、公式サイトの「Quick-start Instructions」にも表示されているため、参考にしてください。
以下のコマンドを実行します。
wget -NP . https://dokku.com/bootstrap.sh |
インストーラーがダウンロードされるので、以下のコマンドでインストーラーを実行します。
sudo DOKKU_TAG=v0.35.14 bash bootstrap.sh |
※DOKKU_TAGに設定する値は最新バージョンによって異なるため、公式サイトの内容をご確認ください。
インストールが完了すると、以下のように表示されます。
Dokkuの設定
Dokkuのインストールが完了したら、次にグローバルドメインの設定と、SSH公開鍵の追加設定を行います。
・SSH公開鍵の追加設定
cat ~/.ssh/authorized_keys | dokku ssh-keys:add admin |
・グローバルドメインの設定
dokku domains:set-global <dokkuに割り当てるドメイン名> ※IPアドレスを使用する場合 ※sslip.ioサービスを利用する場合 |
アプリケーションのデプロイ
DokkuサーバーにSSHでアクセスし、以下のコマンドを実行してアプリケーションを作成します。
dokku apps:create アプリケーション名 |
例:
dokku apps:create ruby-sample-app |
ローカル環境で、デプロイしたいアプリケーションのリポジトリをクローンします。
git clone https://github.com/dokku/ruby-sample-app |
次に、Dokkuサーバーにリモートリポジトリを追加します。
cd ruby-sample-app git remote add dokku dokku@<サーバーのFQDNまたはIPアドレス>:ruby-sample-app |
アプリケーションのデプロイ
以下のコマンドを実行して、アプリケーションをデプロイします。
git push dokku main |
デプロイには数分かかりますが、完了すると「Application deployed」と表示されます。
デプロイが完了したら、指定されたURLでアクセスしてアプリケーションが正しく動作することを確認します。
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まとめ
本記事ではDokkuについて解説しました。
DokkuはHerokuに代わるアプリケーション開発プラットフォームとして注目されています。
Herokuと異なり無料で利用できる点や、Dockerをベースとしているため自由度が高く柔軟に対応できる点が大きなメリットです。
一方で、シングルサーバーでの運用を想定しているため、大規模システムには適していません。
また、Dokkuを使用するにはVPS環境の構築とセットアップが必要ですが、公式ドキュメントが充実しており、セットアップ手順もシンプルです。
ミライサーバーのVPSを用いて構築することも可能ですので、本記事のセットアップ手順を参考に、まずは小規模なWebアプリやAPIを実際に導入して試してみてください。
Dokkuのシンプルさと柔軟性が、開発プロセスをどれほど効率化できるかを体感できるでしょう。
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