「Stable Diffusion」とは、入力されたテキストを基に画像を生成する画像生成AIです。
Stable Diffusion WebUIを使用すれば、ブラウザ上で簡単に画像を生成することができます。
直感的な操作で使いやすく、オススメのソフトウェアです。
本記事では、Ubuntu 22.04にStable Diffusion Web UIをインストールする手順について解説します。
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目次
Stable Diffusionとは
Stable Diffusionは画像生成AI
Stable Diffusionは、イギリスの企業Stability AIが開発した、画像生成AIです。
ユーザーから入力されるテキスト(プロンプト)を基に、高品質な画像を自動で生成します。
この画像生成には「潜在拡散モデル」と呼ばれるアルゴリズムが使われています。
また、追加で学習させたモデルを利用すれば様々な画像を生成することができます。
Stable Diffusionの特徴
Stable Diffusionの主な特徴として「無料で使用できる」「生成した画像に権利が発生しない」という点があげられます。
Stable DiffusionはオープンソースAIとして公開されており、PC版であれば誰でも無料で利用できます。
また、生成する画像の枚数に制限がありません。
さらに、生成した画像に権利が発生せず、商用利用も認められています。
Stable Diffusionの種類
Stable Diffusionの種類として、Web上で公開されているサービスを利用するWeb版と、自身のPCに「Stable Diffusion Web UI」をインストールするローカル版があります。
Web版は、代表的なものとして「Google Colab」「Mage.space」「Hugging Face」「Dreamstudio」などがあります。
Google Colabなど、サイトによっては有料のものもあるため、各サイトで利用できる機能や制限などを確認しておきましょう。
ローカル版は、公開されている「Stable Diffusion Web UI」をダウンロードし、自身のPCにインストールします。
Web版と違い構築するまで手間がかかるほか、Stable Diffusion Web UIを利用するにはある程度スペックがあるPCを用意する必要があります。
特にグラフィックボードのスペックが重要であり、GPUはVRAMが最低でも8GB、できれば12GB以上あるとよいでしょう。
ブラウザで利用できるため、WindowsやMac、Linuxでも使うことができて便利です。
操作がわかりやすくて便利なStable Diffusionをインストールして、使い勝手を試してみてください。
以下では、Ubuntuに「Stable Diffusion Web UI」ローカル版をインストールする手順を解説します。
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Stable Diffusion WebUIのインストール手順
前提条件
本記事では、Windows11 WSL2 上に構築したUbuntuを使用しています。
ホストのマシンスペックは以下のとおりです。
- CPU:Intel CPU
- Memory:16GB
- GPU:nVidia RTX 3060Ti 8GB
- Disk:500GB
また、コマンドの標記については、実際に入力するコマンドを太字で記載しています。
インストール手順
手順1. 前提となるパッケージのインストール
ユーザーは、sudo権限をもった一般ユーザーを使用します。
最初に、パッケージをアップグレードします。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
また、以下のコマンドを実行し、Pythonのvnenvパッケージをインストールします。
wgetやgit、pythonは、すでに入っている場合はそれらを利用してもかまいません。
python3-pipおよびpython3-venvをインストールしておきましょう。
$ sudo apt install wget git python3 python3-pip python3-venv |
以下のパッケージはなくてもStable Diffusion Web UIを使用することはできます。
ただし、「Cannot locate TCMalloc (improves CPU memory usage)」という警告が表示されることがあるため、インストールしておくことをオススメします。
$ sudo apt install –no-install-recommends google-perftools |
手順2. CUDAのインストール
CUDA Toolkit 11.7をインストールします。
まず、CUDA用のapt_preferenceファイルを入手し、/etc/apt/preferences.dディレクトリに格納します。
$ wget https://developer.download.nvidia.com/compute/cuda/repos/ubuntu2204/x86_64/cuda-ubuntu2204.pin
$ sudo mv cuda-ubuntu2204.pin /etc/apt/preferences.d/cuda-repository-pin-600
次に、ローカルインストール用のdebパッケージを入手し、インストールします。
$ wget https://developer.download.nvidia.com/compute/cuda/11.7.1/local_installers/cuda-repo-ubuntu2204-11-7-local_11.7.1-515.65.01-1_amd64.deb
$ sudo dpkg -i cuda-repo-ubuntu2204-11-7-local_11.7.1-515.65.01-1_amd64.deb
あわせて、鍵情報ファイル(gpgファイル)を/usr/share/keyringsディレクトリに格納します。
$ sudo cp /var/cuda-repo-ubuntu2204-11-7-local/cuda-*-keyring.gpg /usr/share/keyrings/ |
最後にパッケージを更新し、CUDAをインストールします。
$ sudo apt update
$ sudo apt install cuda-11-7
インストールが完了したら、すぐにコマンドを実行できるようにするため、環境変数ファイルにCUDAのパスを追記しておきます。
$ vi ~/.bashrc ※以下を最後尾に追記 # Setting CUDA PATH export PATH=”/usr/local/cuda-11.7/bin:$PATH” export LD_LIBRARY_PATH=”/usr/local/cuda-11.7/lib64:$LD_LIBRARY_PATH” |
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手順3. Stable Diffusion WebUIのインストール
Githubから、Stable Diffusionリポジトリをクローンします。
$ git clone –depth=1 –branch v1.2.1 https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui |
クローンが完了すると、Stable Diffusionディレクトリが作成されます。
$ cd stable-diffusion-webui |
次に、Stable Diffusionを構成していきます。
stable-diffusion-webuiディレクトリ内に、「webui-user.sh」があるため、そのファイルの内容を更新します。
$ vi webui-user.sh |
インストールディレクトリは、デフォルトでインストールユーザーのホームディレクトリが想定されています。
もし異なる場所にcloneをした場合は、以下の設定を変更しておきましょう。
PyToushのインストールコマンドを設定します。
「export TORCH_COMMAND」の箇所を、以下のように変更します。
export TORCH_COMMAND=”pip install torch torchvision torchaudio –extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu117” |
設定が完了したら、スクリプトに実行権限を付与します。
$ chmod 755 webui-user.sh |
webuiを実行します。
$ bash ./webui-user.sh
$ bash ./webui.sh
初回の実行では、多くのパッケージのダウンロード、インストールが行われるため、しばらく時間がかかります。
実行に成功すると、接続するためのURLが表示されます。
手順4. Stable Diffusionに接続
コンソールに記載されているURLにブラウザから接続すると、Stable Diffusion のUI画面が表示されます。
画像を生成するには、プロンプトに条件を入力します。
上部には生成したい内容や条件を入力し、下部の「ネガティブ・プロンプト」には、除外したい内容や条件を入力します。
以下の例では、プロンプトに「best quality, house, sports car, garden」と入力した際に表示された画像です。
例ではサイズは512×512で、数秒ほどで表示されました。
画質やサイズを大きくするとその分GPUのスペックが求められます。
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まとめ
本記事では、Stable Diffusionについて解説しました。
Stable DiffusionはオープンソースAIの画像生成AIです。
Stable Diffusionは「無料で使用できる」「生成した画像に権利が発生しない(商用利用できる)」という特徴をもっているため、非常に使い勝手がよいです。
Web版は一部有料のサイトもありますが、自身のPCにインストールして使用するローカル版では制限なく利用できます。
ただし、VRAMが最低でも8GB、推奨でも12GB以上と高いスペックが必要となるので注意しましょう。
ブラウザで利用できるため、WindowsやMac、Linuxでも使うことができて便利です。
操作がわかりやすくて便利なStable Diffusionをインストールして、使い勝手を試してみてください。
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