DockerはLinuxのコンテナ技術を使用した仮想環境用プラットフォームです。
従来の仮想マシンと比べ、ホストマシンのカーネルをそのまま利用するため、軽量で高速に動作させることができます。
本記事では、Ubuntu 22.04 LTSにDockerをインストールする手順について解説します。
これからDockerを利用される方は本記事を参考に、インストールしてみてください。
Ubuntuの基本については以下の記事で詳しく解説しています。
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目次
Ubuntuインストールのための事前準備
前提条件
今回は、仮想マシン上に構築されたUbuntuを使用します。
仮想マシンのスペックは以下のとおりです。
- CPU:2vCPU
- Memory:4GB
- Disk:50GB
Ubuntu、およびDockerは以下のバージョンを利用しています。
- Ubuntuのバージョン:Ubuntu 22.04.2 LTS
- Dockerのバージョン:Docker version 24.0.6, build ed223bc
また、コマンドの標記については、実際に入力するコマンドを太字、補足の内容を青字で記載しています。
一般ユーザーをsudoグループに追加
Dockerをインストールするには、管理者権限が必要です。
rootアカウントを使用するか、通常ユーザー(以下の例では、testuser)をsudoグループに追加しておきましょう。
# usermod -aG sudo testuser |
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Dockerのインストール
Dockerとは
Dockerはコンテナ技術を使用した仮想環境用プラットフォームです。
コンテナはアプリケーションおよびアプリケーションの動作に必要なライブラリ、ミドルウェアをパッケージ化したものです。
そのため、コンテナを利用することでアプリケーションが動作する環境を素早く構築することが可能になります。
また、Dockerは1つのOSに対して多数のコンテナを起動でき、ハードウェアリソースを有効活用できるというメリットもあります。
1つのハードウェア上に複数の環境を構築する方法として、コンテナを使用する以外にも仮想マシンを使用する方法があります。
仮想マシンは1つのホストOS上に複数のゲストOSを起動させ、ゲストOSの中でアプリケーションを動かします。
しかし、ゲストOSを介する分、リソースが消費される上処理速度も低下するというデメリットがありました。
Dockerでは、ゲストOSを使用しない構成のため、仮想マシンを使用する構成よりもリソースや処理速度の面で優れているといえます。
Dockerを使用する際に考慮しなければいけない点としては、ホストOSがDockerに対応していないといけません。
WindowsやMacOS、Linuxは対応していますが、Windows Serverは対応していない点に注意が必要です。
また、コンテナ上で動作するホストOSは共通であるため、異なるOS上でアプリケーションを動作させたい場合は、仮想マシンを使った構成にする必要があります。
Dockerのインストール手順
ここからは、Ubuntu 22.04の環境にDockerをインストールする手順を解説します。
手順1:パッケージリストの更新
最初に、登録されているパッケージリストを最新に更新します。
$ sudo apt-get update |
手順2:必要なパッケージをインストール
次に、必要な依存関係のパッケージをインストールしていきます。
$ sudo apt-get install ca-certificates curl gnupg lsb-release |
手順3:Docker公式のGPG公開鍵をインストール
Docker公式のGPG公開鍵をインストールします。
事前に保存するディレクトリを作成し、作成したディレクトリに対してインストールします。
$ sudo mkdir -p /etc/apt/keyrings
$ curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo gpg –dearmor -o /etc/apt/keyrings/docker.gpg
手順4:Dockerリポジトリを追加する
リポジトリに、公式のDockerリポジトリを追加します。
$ echo \
“deb [arch=$(dpkg –print-architecture) signed-by=/etc/apt/keyrings/docker.gpg] https://download.docker.com/linux/ubuntu \
$(lsb_release -cs) stable” | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/docker.list > /dev/null
リポジトリを追加したら、再度パッケージリストを更新しておきます。
$ sudo apt-get update |
手順5:Dockerインストール
最新バージョンのDockerをインストールします。
$ sudo apt-get install docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-compose-plugin |
手順6:Dockerグループにユーザーを追加
現在の状態では、sudo権限がないとDockerを実行できません。
sudo権限なしでDockerを実行できるようにするため、Dockerグループにユーザーを追加しておきます。
今回は例として、「testuser」ユーザーを追加します。
$ sudo usermod -aG docker testuser |
追加したら、設定を反映させるために一度ログアウトし、再度ログインしておきましょう。
Dockerの動作確認
Dockerをインストールしたら、動作確認を行います。
まず、バージョン情報を確認してみます。
$ docker -v |
以下のコマンドでは、Hello world サンプルdockerイメージを取得して、実行しています。
問題なければ、「Hello from Docker!」が表示されます。
$ docker run hello-world |
ここまでで、Dockerのインストールは完了しました。
以降は、Dockerイメージおよびコンテナを入手し、コンテナをビルドすればDocker上でコンテナが動作するようになります。
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まとめ
今回はUbuntuを使用してDockerをインストールする手順について紹介しました。
Dockerはコンテナを使用した仮想環境用プラットフォームで、コンテナを使用すれば環境を素早く構築することができるようになります。
また、仮想マシンを使用するよりもゲストOSを使用しない分リソースを消費せず、処理性能でも優れているというメリットがあります。
反面、異なるOS上でアプリケーションを動作させたい場合、Dockerでは対応できないことを理解しておきましょう。
UbuntuでDockerをインストールすれば、その上で複数のコンテナを動作させることも可能になります。
ぜひ今回ご紹介した手順でDockerをインストールしてみてください。
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