Webアプリケーション開発で人気が高いプログラミング言語の1つに、Ruby(ルビー)があります。
Rubyは日本人が開発したオブジェクト指向スクリプト言語で、コードがシンプルでわかりやすいため、初心者でも扱いやすいことで人気です。
日本語のドキュメントが豊富にあるため学習しやすいという一面もあります。
本記事では、Rubyの基本知識から学習方法について解説します。
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目次
Rubyとは
Rubyの概要
Rubyは1995年に日本人まつもとゆきひろ（通称 Matz）によって開発されたプログラミング言語です。
Rubyの設計思想として「プログラミングの楽しさ」を重視しており、開発者が直感的にコードを書けるようにすることに焦点を置いています。
さらにフレームワーク「Ruby on Rails」を使うことで、効率よく開発することも可能です。
その結果プログラミング初心者でも扱いやすく、特にWebアプリケーションの開発を中心に広く使用されるようになりました。
Rubyの特長
ここでは、Rubyがもつ主な特長をご紹介します。
- コードが読みやすく、書きやすい
Rubyの主な特長は、その人間中心の設計にあります。
コードが読みやすく、書きやすいため、Rubyプログラマーはソフトウェア開発における生産性と楽しさを両立できます。
- 一貫性のあるコードが記載できる
Rubyは「すべてがオブジェクト」という原則に従うオブジェクト指向を採用しています。
数値や文字列さえもオブジェクトとして扱われます。
これにより、一貫性のある方法でコードを操作することができ、プログラミングが直感的に感じられます。
- 多機能
Rubyはブロック、イテレータ、クロージャといった機能を持ち、これらを使って簡潔で強力なコードを書くことができます。
これにより特にWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」での使用において、大きな強みを発揮します。
Rubyの活用方法
Rubyはその優れた特長から、以下のような開発が可能です。
- Webアプリケーション開発
最も一般的な使用例はWebアプリケーションの開発です。
フレームワーク「Ruby on Rails」を使用して、簡単に高機能なWebサイトが構築できます。
- Webスクレイピング
Rubyは、Webスクレイピングにもよく使われます。
NokogiriやMechanizeなどのライブラリを使用して、ウェブサイトからデータを収集するスクリプトを簡単に作成できます。
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- スクリプトによる作業の自動化
Rubyはスクリプト言語としても優れています。
データ処理やテストスクリプトの作成、システム管理タスクの自動化など、日常の作業を効率化するためのスクリプトの作成に使われます。
- プロトタイプ開発
Rubyはプロトタイプ開発に使われ、アイデアを素早く実現化する際に役立ちます。
特にスタートアップ企業や急成長しているビジネス分野でも好まれて使用されています。
Rubyがプログラミング初心者におすすめの理由
Rubyはプログラミング初心者におすすめのプログラミング言語です。
その理由として、以下の点が挙げられます。
- コードが理解しやすい
他のプログラミング言語と比べ、Rubyは非常に読みやすく理解しやすい構文を持っています。
Rubyのコードは自然言語に近く、プログラミングの基本的な概念を簡単に学ぶことができます。
- 多くのドキュメントが日本語で提供されている
多くのプログラミング言語が海外で開発されており、最新のドキュメントは英語で記載されています。
Rubyは日本発祥であるため、最新のドキュメントも日本語で記載されています。
そのため情報の入手が容易であり、日本人にとって理解しやすい言語です。
- コミュニティが充実している
Rubyのコミュニティも非常に活発で支援的であるため、プログラミング初心者でも質問や支援を求めやすい環境が整っています。
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Rubyの基本
Rubyの開発環境
Rubyプログラミングを行うには、まずRubyのインストールが必要です。
Windowsでは、「RubyInstaller」を使用してインストールできます。
以下のサイトから、環境に合わせてツールをダウンロードしてください。
UNIX/Linux、Macの場合は、パッケージ管理ツールを使用してインストールできます。
以下は、そのコマンドの例です。
- aptを使用したインストール：Linux（Debian、Ubuntuなど）
| $ sudo apt-get install ruby-full |
- yumを使用したインストール：Linux（RHEL、CentOSなど）
| $ sudo yum install ruby |
- Homebrewを使用したインストール：Mac
| $ brew install ruby |
Rubyの基本構文
Rubyのコードは自然言語に近く、その表現力の高さが特徴です。
Rubyの基本構文について説明します。
- 変数の宣言
変数の宣言に特別なキーワードは不要で、変数名の前に=を使って値を割り当てるだけです。
| text = “Hello World” |
- メソッドの定義
関数（メソッド）定義も簡単で、def キーワードを使用してメソッド名とパラメータを指定します。
例えば、与えられた数値が奇数か偶数かを判定するメソッドは以下のようになります。
| def odd_or_even(number) if number % 2 == 0 “Even” else “Odd” end end |
- メソッドの呼び出し
メソッドを呼び出して結果を出力する例です。
puts odd_or_even(5)
※出力結果: Odd
puts odd_or_even(6)
※出力結果: Even
- 条件分岐
条件分岐には if…else…end 構造を使用します。
| if condition # 条件が真の場合の処理 else # 条件が偽の場合の処理 end |
- 繰り返し
繰り返しには while や for ループを使用します。
例えば、1から10までの数値を印刷する簡単なループは以下のように記述できます。
for i in 1..10
puts i
end
このように、Rubyを使用すると、コンパクトながら読みやすいコードを簡単に書くことができ、プログラミングのプロセスを楽しく効率的に行うことが可能です。
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Ruby on Railsとは
フレームワークの概要
フレームワークとは「枠組み」という意味で、アプリケーション開発効率を向上するために設計された、再利用可能なライブラリやツールの集まりです。
フレームワークには必要な共通機能があらかじめ作成済みの状態となっているため、開発者はプログラム固有の機能の部分のみに開発を集中できます。
またフレームワーク保守が容易で、拡張性の高いアプリケーションを作成するのに役立ちます。
Ruby on Railsの特長
Rubyで開発するには、「Ruby on Rails」と呼ばれるフレームワークを使用することが一般的です。
Ruby on Rails、通常「Rails」と呼ばれる、Ruby言語をベースとしたWebアプリケーションフレームワークには以下のような特長があります。
- MVCアーキテクチャ（MVCモデル）
Ruby on Railsでは、Model、View、Controllerに機能を分けて開発を行います。
それぞれの機能を並行で開発することができ、効率良く生産性の高い開発を実現できます。
- DRY原則
Ruby on Railsでは、DRY原則（Don’t Repeat Yourself：繰り返しを避けよ）があります。
開発者はこの原則に従い冗長な設定作業を減らし、アプリケーションの開発に必要なコード量を大幅に削減できます。
- CoC原則
Ruby on Railsでは、CoC原則（Convention over Configuration：設定より規約）があります。
開発前にコーディング規約を明確に決め、それに従って開発を行うため、誰でも読みやすく保守がしやすいコードを書くことができます。
これらの特長により、Ruby on Railsはスタートアップ企業や迅速なプロトタイピングが必要なプロジェクトで特に人気があります。
Rubyの勉強方法
おすすめの書籍
Rubyは独学でプログラミングを学ぶことができます。
ここでは、独学に役立つおすすめの書籍をご紹介します。
■『3ステップでしっかり学ぶ Ruby入門（WINGSプロジェクト 竹馬力著、技術評論社）』
プログラミングが初めての人でも理解できるように、基本的なところから学習できます。
開発環境構築も含めて記載されており、画像も豊富にあるので、プログラミングが苦手な方にもおすすめです。
■『たのしいRuby 第6版（高橋 征義、後藤 裕蔵 著、SBクリエイティブ）』
ある程度オブジェクト指向プログラミングについて知識があり、これからRubyを学習しようと考えている人やプログラミング経験がある人は、こちらがおすすめです。
■『パーフェクト Ruby on Rails 【増補改訂版】（すがわらまさのり、前島真一、橋立友宏、五十嵐邦明、後藤優一 著、技術評論社）』
Rubyにある程度慣れてきて、Ruby on Railsについて学習を進めたいと考えている人におすすめです。
対象バージョンをRuby 2.6/2.7系、Rails 6.0系に変更したものですが、Ruby on Railsについて詳細に学ぶことができます。
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オンライン学習サイト
書籍以外にも、オンライン学習サイトで学ぶこともできます。
Progateは、スライド学習でプログラミングの基本が学べるオンライン学習サイトです。
月々990円〜ですべてのコースが学習できる有料プランと、一部のコースが学習できる無料プランがあります。
Rubyは5レッスン、Ruby on Railsは15レッスンが用意されています。
ドットインストールは動画でプログラミングを学べる学習サイトです。
月々1,280円（税込）ですべての動画が視聴できる有料プランと、無料レッスンの動画が視聴できる無料プランがあります。
こちらもRubyだけでなくRuby on Railsも学べるので、低価格でRubyの基本を習得できます。
まとめ
本記事では、Rubyについて解説しました。
RubyはWebアプリケーション開発で高い人気を誇り、プログラミング初心者でも学びやすいプログラミングです。
これからプログラミングを習得したいという方や、プログラミングで副業をしたいという方にもおすすめです。
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2023.08.03
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