SRE(サイトリライアビリティエンジニアリング)とは。 DevOpsとの違い、導入のポイントを解説!

SRE(サイトリライアビリティエンジニアリング)は、システムの可用性、パフォーマンス、スケーラビリティを維持するためのエンジニアリング手法で、Googleによって提唱されました。情報システムやサービスが安定して稼働し続けることを保証するためには、これらの高度な技術や継続的な改善が求められます。今回は、SREの基本的な内容やDevOpsとの違いについて解説します。

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SREとはどういうもの?

SREとは、どのような考え方で、どのような経緯を持って生まれてきたのでしょうか。

一緒にSREの世界に飛び込んでみましょう。

SREの定義

SREとは、Googleが提供したもので、情報システムやITサービスを提供する際の、決め事やルールを記載した説明書のようなものです。

こうした考え方を採用することで、システムの信頼性可用性の確保運用の効率化を目指すものです。

SREでは、運用や監視を自動化ツールを使って行います。

こうした手法を取り入れることで信頼性や安定性を確保しつつ、持続可能なシステムを実現しています。

SREの歴史とは

SRE自体は、Googleが2003年に提唱した概念です。

この考え方が提唱された当時、Googleでは、従来よりも大きなスケールでのインフラストラクチャを適切に管理し、顧客に信頼性や安定性の高いシステムを提供するため、それらを適切に評価する方法を模索していました。

こうした経緯を念頭におきながら、SREの過去からの歴史を見ていきましょう。

初期の考え方の時代:1990年代から2000年代初頭

    • インターネットの急速な普及によるWebサービスやアプリケーションの信頼性評価の課題が生じる
    • 従来の手動によるシステム運用の限界(ダウンタイムの増加など)

GoogleによるSREの提唱:2003年

    • SREの提唱とエンジニアリングとして課題を解決していくアプローチ

SREの普及と進化:2003年以降

    • GoogleによるSREの理念の他への共有と広がり
    • 多くの企業でのSREの採用と導入
    • DevOpsとの関連付け

現在と未来

    • IT業界以外のさまざまな業種への適用
    • クラウドコンピューティング、マイクロアーキテクチャなどさまざまな新しい技術との連携

このように、Googleからの提唱をきっかけとしたSREは、時代とともに生まれてきたさまざまな技術との連携などの進化を遂げつつ、多くの企業で採用されるようになっています。

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SREで重視される3つの指標

SREでは、サービスの安定稼働を保証するために、3つの指標がよく使われます。

以下では、これらSREの考え方で非常に重要な内容について解説します。

    • サービスレベルインディケーター(SLI)
    • サービスレベルオブジェクティブ(SLO)
    • サービスレベルアグリーメント(SLA)

これらを改めて解説すると以下のようになります。

SLI

システムのパフォーマンスや信頼性を定量的に表す指標で、「稼働時間」「レイテンシ」「エラーレート」などが含まれており、具体的な数値を用いてシステムの健康状態を把握できる。

    • 稼働時間(Uptime): システムが正常に稼働している時間の割合。
      例えば、99.9%の稼働時間を達成することを目標にする場合、年間のダウンタイムは約8.76時間以下になる。
    • レイテンシ(Latency): リクエストを送信してから応答が返ってくるまでの時間。
      例えば、平均レイテンシを200ミリ秒以下に保つことを目標とする場合がある。
    • エラーレート(Error Rate): 全リクエストに対するエラーの割合。
      例えば、1%以下のエラーレートを維持することを目標に設定する。

SLO

SLIに基づいて設定される具体的な目標値。

システムのパフォーマンスや信頼性に関する明確な基準を設定し、それに基づいて運用を行う。

    • 稼働時間の目標: システムの稼働時間が99.9%以上であることを目標とする場合、システムは年間で約8.76時間以内のダウンタイムに収める必要がある。
    • レイテンシの目標: 平均レイテンシを200ミリ秒以下に保つことを目標とする場合、システムはユーザーリクエストに対して速やかに応答する必要がある。
    • エラーレートの目標: エラーレートを1%以下に保つことを目標とする場合、全リクエストの99%以上が成功する必要がある。

SLA

サービスを提供するプロバイダーと、利用するカスタマーの間で契約として合意されるもので、サービスのパフォーマンスや信頼性に関する具体的な保証を提供します。

    • 稼働時間の保証: プロバイダーは、システムの稼働時間を99.9%以上に保証することが一般的である。
      これを下回る場合、カスタマーには補償が提供されることがある。
    • 応答時間の保証: プロバイダーは、一定の応答時間(例:200ミリ秒以内)を保証する。
      これを超える場合、カスタマーには補償が提供されることがある。
    • 補償条項: SLAには、目標が達成されなかった場合の補償内容が明記されている。
      例えば、サービスの稼働時間が保証値を下回った場合に、カスタマーに対してクレジットや返金が提供されることがある。

このようにSREで使われる3つの指標では、定量的に目標値を示して、それに対して達成を目指していくという使われ方がされています。

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SREの基本概念と仕組み

SREで重要な3つの要素を踏まえて、ここでは、改めてSREの概念や仕組みについて見ていきましょう。

先に解説したSLO、SLI、SLAの指標を活用して、SREでは以下のような仕組みで、システムやサービスの信頼性や安定性などの評価や、実際の効率化などを実現しています。

<インシデント管理>

SREでは、インシデント発生時のインシデント管理が非常に重要となる。

ここでは、迅速な復旧を優先させる。その後、原因分析や再発防止策の実施を行う。

<自動化やツールの活用>

さまざまなツールを活用してテストやデプロイなどの自動化を行うことで、手動で発生する際のヒューマンエラーなどを減らす

また、監視ツールなどを活用してシステム状況のリアルタイム把握を行う。

<継続的改善>

定期的なSLOの達成状況の確認や見直しを行う。

また、システムやプロセス、監視対象や指標の見直しを継続的に行う。

<運用チームと開発チームの協力>

運用チームと開発チームとの連携を強めることで、より信頼性や品質の高いシステムやプロセスを実現させる。

これらの考え方を取り入れた運用を行うことで、より品質や信頼性の高いシステムやプロセス、アプリケーションを実現できます。

SREとDevOps

IT関連で品質を高めていく手法としてはDevOpsという考え方もあります。

主にソフトウェアの開発で使われるものですが、SREとの違いや両立などはどのように考えると良いのでしょうか。

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DevOpsとは

DevOpsとは、「Development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた造語で、ソフトウェアの開発と運用のプロセスを統合することで、より効率的でかつスムーズに運用していくための考え方です。

DevOpsでは、以下の要素に基づいてアプローチを行なっています。

継続的インテグレーション(CI)

開発者が作成したコードを自動的にビルド及びテストする仕組み。問題の早期検出や修正を可能にする

継続的デリバリー(CD)

コード変更を速やかに実際の本番環境に反映し、リリースするためのパイプライン化された仕組みを実現する。

自動化

作業を自動化し、ヒューマンエラーの削減や開発効率の向上を実現する。

協力とコミュニケーション

開発と運用の両チームの連携を強化する。

この手法は、「迅速なソフトウェアリリース」「高品質な製品」「運用管理の向上」などを実現しています。

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SREとDevOpsの違いとは

両者はいずれもシステム運用の信頼性の向上や効率化をもたらす手法です。

アプローチや具体的な実践方法は両者違いがあるため、表にまとめました。

比較項目DevOps              SRE
アプローチの違い・ 開発(Dev)と運用(Ops)のチーム間のコラボレーションや協力を重視。

CI/CDを実現するための自動化ツールやパイプラインが重視される。

・インシデント対応、自動化、モニタリング手法などエンジニアリング手法や可用性が重視される。

・サービスレベル目標(SLO)、サービスレベルインディケーター(SLI)などの指標を使って定量的な評価を行い、目標の達成度を測定する。

組織構造と役割・開発者と運用者が一体となったクロスファンクショナルチーム。・ 専任のSREチームが他チームと協力して実施する。
評価方法・ソフトウェアのリリース頻度やデプロイメントの速度など、迅速なデリバリーや品質の高さが重要視される。・SLIやSLOの達成度によって評価される。

このようにSERとDevOpsは、いずれもシステム運用の効率化や信頼性の向上を目指す手法ですが、アプローチや評価方法など手法にはさまざまな違いがあります。

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SREを導入するには

ここまで解説してきたように、SREは情報システムやサービスの安定稼働において重要です。SREを導入するにはどのように進めると良いのでしょうか。

SREの導入の流れとは

企業でSREを導入する場合、スムーズに進めるために以下の流れで進めると良いでしょう。

①現状の把握と評価
②SRE導入による目的や目標の明確化
③SREチームの選定と体制の確立
④ツールの導入計画の策定
⑤ツール導入
⑥利用者教育
⑦改善等フィードバック

これらを計画的に行うことがスムーズにSREを導入するポイントです。

SRE導入を成功させるポイントは

先ほども解説したように、SREの導入をスムーズに行うためには流れに乗って計画的に進める必要があります。

では、導入を成功させるためには以下のようなポイントを押さえておく必要があります。

    • サービスレベル目標(SLO)と目指すべき基準の明確化を行う
    • システムやサービスにおける優先順位づけを適切に行う
    • さまざまなスキルを持つ人材を配置したバランスの良いSREチームを作る
    • 役割や責任分担を明確にする
    • 計画的にスケジュールをひいて導入を行う

など

SRE導入にあたっては、このように適切なチームを策定し、計画的に行うことが大切です。

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まとめ

SREは、情報システムやサービスの信頼性や可用性を確保する手法で、自動化や継続的な改善を重視しています。

この考え方は、客観的な指標を用いてサービスの性能と信頼性を評価する点で、情報システムの安定化に大きく寄与します。

企業が、SREを導入することで、安定した情報システムの実現が期待できます。

そして、それらを行うことで利用する消費者へのイメージやブランドの向上や、ビジネス機会の拡大にもつながると同時に、災害時などのデータ保全にも効果があります。

こうしたSREの考え方を理解し、実践することは企業にとって新たな可能性の拡大と成長をもたらすことでしょう。

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